境知子/刷毛目/茶海

刷毛目 茶海

境知子さんの「刷毛目 茶海」は、焼き締めの窯に入りきらなかった生地から生まれた器です。土のまま残されたその生地を前に、次の窯まで取っておくか、潰して土に戻すか、決めかねていた境さん。化粧土は生乾きの時にしか施せず、粉引にするには崩れる恐れがありました。

そこで思いついたのが、白土を刷毛で「塗る」のではなく「のせる」ようにする方法。この試みによって生まれた刷毛目の表情は、ひとつとして同じものがなく、ざらりとした手触りと土味の強さが魅力です。ぽってりと丸みを帯びた茶海の形もやさしく、静かな存在感を放ちます。

茶海とは、急須で淹れたお茶の濃さを均一にするため、まず注ぎ入れるための器。一度茶海に移すことで、最後の一滴まで美味しく味わえるようになります。日本茶はもちろん、中国茶や台湾茶など幅広く使えます。

熱々の飲み物を淹れても持ちやすい厚みと形状で、お茶の時間が自然と落ち着くものに。小ぶりな花器やドレッシング入れとしても楽しめる、自由な使い方ができる器です。

境 知子（サカイ トモコ）

(プロフィール）香川県生まれ。岡山県備前陶芸センターで学んだ後、和歌山県にて森岡成好氏に師事。1997年 香川県にて穴窯築窯。2000年 長野県須坂市に転居。2016年 再び香川県へ転居。焼き締め・白磁を中心に作陶している。

知子さんは、南蛮の焼き締めや白磁を中心に作陶し、全ての作品を薪窯で焼成しています。ひとつひとつの形が愛らしくたおやかな形、それに薪窯の力が加わり独特な雰囲気があります。半磁器、磁器、焼き締め、粉引きと様々な用法で彩られた魅力ある作品達です。

刷毛目 茶海 境知子

素材：陶土

サイズ：

直径 約8cm × 高さ 約11cm × 深さ 約10cm

口径 約5cm / 底径 約5cm

重さ 約250g

容量 約270ml



※手作り品の為、個体差がございます。



製作者：境知子（香川県木田郡三木町）

わざわざ取り扱い開始年：2025年