九州ちくごのものづくりと地域のアンテナとして
地方で買える、地方で伝える。福岡県八女市のうなぎの寝床
うなぎの寝床は、福岡県八女市のある筑後地方を中心に近隣の場と人の魅力を発信するアンテナショップです。地方には、衣食住問わず魅力的な産物や文化が多く存在していますが、意外にもその魅力には目を向けられることはなく都会にものが流れ、その魅力に気づいていないことが多くあります。これら地方に存在する人や物の魅力を地方で発信、販売しています。
うなぎの寝床とわざわざ
2018年のもんぺ博覧会での一コマ
2009年にスタートしたわざわざ、うなぎの寝床が開業と同時の2012年からお付き合いが始まりました。きっかけはわざわざの平田が個人的に好きだったブログの書き手が、うなぎの寝床を立ち上げた代表の白水さんということで、インターネットを介して両者は出会ったのです。
2019年のイベント会場の様子
その後、うなぎの寝床が久留米絣のもんぺの販売を始めました。当時はうなぎの寝床のオリジナルもんぺではなく、所謂ふつうのシルエットのもんぺを販売していたのですが、しらくん(うなぎの代表白水さんのこと)が履いていた奥様お手製の細身シルエットのもんぺがどうしても欲しくなり、「それが欲しいよ。作ってほしいな。」とお願いをすると、生産が始まり卸をしてもらうようになったのが取り扱い始めた経緯です。
2019年のイベントでの一コマ
あれから8年の月日が経ちました。しらくんに紹介してもらったyohakuさんとパン屋のTシャツを作ったり、yohakuさんとうなぎの寝床のKATA-Tを卸してもらったり、行きつ戻りつ関係が築かれていきました。二人でスタートしたうなぎの寝床も今や20名規模の会社へ。わざわざも同規模の会社へ。お互いが切磋琢磨してきた証だと思います。
わざわざとうなぎの寝床は、地方の情報発信、地方からの販売という2点において似た形態を持ったお店です。うなぎの寝床は「地域文化商社」を名乗っており、文字通り地方の文化を全国に普及させる取り組みを続けています。もんぺはその一つの形であり、うなぎの寝床の取り組みを一つ紹介しただけに過ぎません。わたし達は、うなぎの寝床のオリジナル商品を販売することで、活動を更に伝える役割を果たしたい。
うなぎの寝床の代名詞となった現代風もんぺ
シルエットもデザインも現代風 (写真はもんぺ ずらしストライプ 薄地)
福岡の伝統的な織物である久留米絣を用いて、戦後に活動服として普及したもんぺを、現代の形にマッチするような型に修正したものが、現代風もんぺです。お尻や腰回りのシルエットは動きやすさを重視して、旧来のもんぺと同じくゆったりめ。ふくらはぎや足首周りはシェイプされたシルエットで、活動しやすいのにも関わらず、シルエットがスリムという形が”現代風”という所以です。
もんぺ、いいところ
(写真はもんぺ 無地 薄地)
もんぺの特徴は大きく分けて4つ。
1.伝統がある。
2.着心地がいい。
3.経年変化して素敵になる。
4.オールシーズンで着ることができる。
わざわざで取り扱うもんぺは、現代人の体形に合うようにデザインを工夫し、老若男女問わず、TPO問わずに日常に取り入れられるように作られています。 「もんぺ」というと腰回り のゆったりした 農作業着のイメージがありますが、 既存のもんぺと 比較して腰回りをすっきりさせ細身にした ”現代風もんぺ”です。
生地を選ぶところから始まるわざわざセレクトもんぺ。
毎年わざわざが生地を選んでいるわざわざセレクトもんぺ。かっこよく、スマートにも履ける色合いとシルエット。
うなぎの寝床の「もんぺ」の形そのままに、ポケットを2つに増やし、毎年使用する生地をわざわざが選んで作っているのがこのセレクトもんぺです。
2021年セレクトもんぺは、色鉛筆を思わせるカラーバリエーション28色のラインナップ。
こんな色があったらいいのに。そんな気持ちのお客様も今年のこの微妙色のラインナップならば、お気に入りのカラーが見つかるかもしれません。まるで色鉛筆のようなカラーバリエーションになっており、それぞれの繊細な違いをお楽しみいただけるような色が揃っています。
様々な産地とコラボした現代風×伝統的MONPE!
履けば履くほど経年変化を楽しめる備後節織もんぺ。
福岡の伝統的な織物である久留米絣を用いて現代風もんぺを提案するうなぎの寝床が、久留米絣以外の日本各地の素晴らしい生地の産地とコラボしたものが、産地コラボもんぺです。各産地によって生地の重さや柔らかさ、色合いや表情に至るまで異なる特長があり、うなぎの寝床の定番もんぺとはまた違った良さがあります。お気に入りの産地を見つけるのもよし、様々な産地を楽しむのもよし。一期一会の出会いをお楽しみください。
Tシャツもあります。
もんぺを現代の日常着として生産し提案していく上でベースとなっている「型」の手法。現代風もんぺの型紙に、200年以上の歴史を持つ伝統工芸である久留米絣の生地を、古典的な柄物から無地のものまで様々な色柄を当て込んでいくという方法です。この「型」の考え方をTシャツにも応用して生まれたのがこのKATA Tシャツです。厚さは、薄地の30(サンマル)、中厚地の16(イチロク)、厚地のダブルフェイスの3種類から選べます。
地域文化をモノ以外でも伝える
写真・デザインにも妥協はない
最近では、うなぎの寝床がリサーチした情報をまとめ、現地まできてもらうための紙面「TRAVEL UNA(トラベルユーナ)」も発行されました。久留米絣をはじめとする、九州の伝統的なモノづくりの最前線で築き上げた知見や、メーカーとの関係性が誌面に落とし込まれており、国内外にも九州の文化の伝えようとするその姿勢にただただ感服します。