育陶園/カップ/唐草線彫/やちむん
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育む、陶器
沖縄の土に、県内のお米の籾殻と、石灰を混ぜ灰にし、そこへ砕いた具志頭(長石)を職人の手によって入れ水で攪拌した釉薬を用いて、やちむんづくりを行っています。作り方は、主にロクロによる手引きで器の形を整え、ガス窯で焼成を行っています。窯の癖や、その日の風の状態、中に入っている器の大きさ、釉薬の種類、火の種類によって火の調節を変えています。
育陶園さんで特に目を引いたのはこの線彫という技法でした。沖縄のやちむんと言えば、おおらかな絵付けをイメージしていましたが、繊細な唐草模様をリズム良く削っていくこの作業を見た時に、おおらかさと緻密さの融合した新たな視点を見たような気がしました。とっても美しい器です。
柄は全部で3種類
やちむんとの付き合いかた
器の表面にできる細かい亀裂のような模様を「貫入(かんにゅう)」といいます。窯で焼いたあと、冷えていく段階で釉薬が固まる際に起きる現象で、傷ではございません。やちむんの独特の味わいとしてご理解をお願いいたします。
人と人をつなぐ
育陶園の陶器
沖縄県那覇市にある育陶園。300年続く壺屋焼の窯元です。沖縄の素材(土や釉薬)にこだわり、沖縄の気候風土と壺屋という環境の中で職人の手によってひとつひとつ丁寧にやちむんづくりに取り組んでいます。常に使う人のことを考え、暮らしに寄り添ったモノづくりを行うため、技術の改善や新しい形の開発を日々行っています。先人たちから受け継いだ技法を大切にしながら、心を込めてつくりあげることで、沖縄らしい、そして育陶園だからこそつくることができる壺屋焼が特徴です。
唐草線彫 カップ | 育陶園
素材:陶器
柄:白、墨、飴
サイズ:直径約10cm×高さ約6.5cm×深さ約6.0cm
製作者:壺屋焼窯元育陶園(沖縄県那覇市)
わざわざ取り扱い開始年:2017年8月
※作品は、すべて手づくりのため、色や形など、紹介している画像と若干異なる場合があります。予めご了承ください。
- 執筆:わざわざ編集部
- 撮影:若菜紘之
- 最終更新日:2024.07.25
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