四十沢木材工芸
木の麗しさを日常に
四十沢(あいざわ)木材工芸
1947年、石川県輪島市にて漆器用素地の木地屋として創業した四十沢木材工芸。当初は輪島塗りの産地である輪島において、漆器用素地の木地屋としてスタートし、指物、曲物、ロクロ、刳りものなど幅広い加工技術を持ち、その技術は現在も継承されています。特に、NC加工も得意とし、現代のニーズに応じた製品を生み出しています。
2013年にオリジナル木製品の製造販売を開始した四十沢木材工芸は、「KITO」「SUI」「ara!」シリーズを展開し、多くの人々に愛されています。木の温もりと美しさを最大限に生かしたデザインが特徴。材料に80年から130年以上経った広葉樹の木材を全国各地から調達し、生地づくりに時間をかけます。そして機械の正確さと迅速さによって無駄なく削り出し、熟練の職人の手仕事によって繊細な手触りを生み出しています。
なかでも、輪島塗りの漆器が主流であった中で新たな挑戦となったガラス塗料仕上げのお盆の製作は、日々の暮らしに寄り添うデザインでありながら扱いやすく、多くの家庭で愛用されるようになりました。これをきっかけに四十沢木材工芸は伝統と革新を融合させた製品を次から次へと発表し、いまでも多くの人々から愛されています。
2023年には石川県輪島市にある四十沢木材工芸の工房の隣に「四十沢木材工芸 Factory’s Gallery」が新たにオープン。四十沢木材工芸の歴史を紐解きながら未来を見つめた施設となっており、四十沢木材工芸のすべての商品が陳列されています。
しかし、2023年の能登半島地震により、四十沢木材工芸も被災し、工房や設備に大きなダメージを受けました。現在、復興を目指して全力で取り組んでおり、ふたたび高品質な木製品を提供するために努力を続けています。地震の影響を受けながらも、職人たちの技術と情熱は変わることなく、復興への強い意志とともに日々製作に励んでいます。