コンテンツへスキップ

カート

カートが空です

子育て中もわざわざで働きたい理由

子育て中もわざわざで働きたい理由

「わざわざで働くって、どんな感じなんだろう?」

このインタビュー連載は、「わざわざで働く」とはどんなことなのかをリアルに知っていただくために始まりました。
今わざわざで働きながらキャリアを形成しているスタッフに、実際に働く中でどう感じてきたか、わざわざで見つけた「働く」とはどんなことか、などを聞いていきます。

4人目は、おとどけ部でアルバイトとして働いている田丸さん(入社7年目)。二人の小学生の子の母でもある彼女は、お子さんが幼い頃からわざわざでの仕事と育児の両立をしています。そんな田丸さんは今、わざわざでどんな働き方をしているのでしょうか?

  • 執筆:土門蘭
  • 撮影:若菜紘之
 プロフィール
田丸由美子(たまる・ゆみこ)
1984年長野生まれの38歳。小学生の2人の子を育児中。アパレルショップで接客業に従事したのち、2017年にわざわざのおとどけ部にアルバイト入社。以降、おとどけ部にて発送業務を担当し、現在はお客様のお問い合わせ対応をメインで行っている。

子育てとの両立のため、未経験のおとどけ部へ

ーまずは、わざわざに入ろうと思った理由について教えてください。

わざわざに入る前は、アパレルショップで8年ほど販売員として働いていました。そのうち結婚して、第一子出産時に勤めていたお店を退職。子育て期間中は仕事をせずに、育児に専念していました。その後、第二子を出産する際に、今後のことを考えて夫の地元である東御市への定住を決めたのですが、そのタイミングでもう一度仕事を始めようと考えました。
わざわざのことは、東御市に引っ越す前から知っていて、お客さんとしてよく通っていたんです。店内の雰囲気が素敵で、セレクトされている商品にも心惹かれるものがたくさんあり、とても好きなお店でした。特にスタッフさんの対応がきめ細やかで、いつ行っても一人ひとりのお客様を大切にしているのが伝わってきて、こんなところで働けたらいいなと思うようになりました。そんな時にちょうどアルバイトの求人があることを知り、応募して今に至ります。

 

ーもともと接客のお仕事をしていたそうですが、おみせ部ではなくおとどけ部に入られたんですね。

そうなんです。接客の仕事は好きでしたし、私もおみせ部がいいなと思っていたのですが、子供のお迎えの時間があるのでちょっと難しそうだなと。営業終了時間までいられないし、土曜出勤もできないので。子育てと両立させるなら、平日に稼働しているおとどけ部の方が合っているのではと言われて、納得してその部署に入りました。最初は週4でしたが、今は週5で8:30〜16:30のシフトで勤務しています。

ーおとどけ部ではどんな仕事をしているのでしょう?

おとどけ部自体、ここ数年ですごく変化しているので、業務も変わっていっています。まず私がわざわざに入ったころは、代表の平田さんの自宅兼倉庫で作業をしていて、オンラインで受けた注文の発送業務をメインで行っていました。その後、別の場所に大きな倉庫を借りるようになったのですが、そのうち自社発送に限界が来て、パン以外の商品の発送業務をすべて外部委託するようになります。それなので今は、パンの発送とお問い合わせ対応がメインの仕事ですね。

わざわざの人たちはストイックな「体育会系」

ーわざわざで働く上で、田丸さんが期待していたことは何でしょうか?

今までアパレルしか経験がなかったので、新しい知識や経験を積んで自分の成長につなげられたらいいなと思っていました。また、わざわざのアルバイトは自由出勤制で、自分で自由に出勤日や時間帯を決められるという条件なので、子育ての両立もできそうだなというのが大きかったですね。

 

ー実際にわざわざで働いてみて、その通りでしたか?

そうですね。自由出勤制は、子育て中の身としてはとても助かるものでした。入った当初は子供が小さかったので、体調不良で急遽休まなくてはいけない日や、行事で仕事に行けない日があったのですが、その調整もしやすかったです。自分が休んだ時には周りの方がサポートしてくださるし、残業も持ち帰りの仕事も一切ないので、とてもありがたいです。

ー逆に、わざわざに入ってから想像と違ったことはありました?

もともとお客さんとして外から見ていた時には、アットホームでキラキラした雰囲気をイメージしていたんです。でも実際に中に入ってみると、アットホームというより体育会系でした(笑)。ほんわかした雰囲気は一切なかったですね。

 

ー「体育会系」ですか!

バリバリのベンチャー企業なので、みんなストイックなんです。社内での挨拶ひとつ、掃除ひとつとっても、みんな細かいところまで大事にしている。正確性や細やかな配慮を大切にしていて、仕事に対して妥協がなく、自分自身に求めるレベルが高い……そんな人が多いです。もともと私はおっとりタイプなのですが、その空気に触れるうちに「私もしっかりしないと!」と背筋が伸びるようになりました。

ただ、体育会系と言っても「上下関係がある」というわけではないんです。むしろ、わざわざにははっきりした上下関係がなくて、上から命令されるということがほぼありません。それなので自分の頭で考える場面が多いのですが、フラットな人間関係なので周囲に気軽に相談することもできます。そういった環境はすごく仕事がしやすいと感じますね。

「一人ではできないことができる」という実感

ー田丸さんは7年と長い期間わざわざで働いていますが、その間に「辞めたいな」と思ったことはありますか?

本気で「辞めたい」と思ったことは一度もないですね。仕事内容については何の不満もありません。もちろん「しんどいな」と思うことはありますけど、それは「仕事がしんどい」というより「育児との両立ができていない状況がしんどい」という意味なんです。だから、仕事というより自分自身の問題なんですよね。

 

ー仕事と育児の両立は、本当に難しいですよね。

はい、めちゃくちゃ大変です。忙しくて子供に構えず、申し訳ないなって思うこともよくあります。でも、私は基本的に仕事をしている自分が好きなんですよ。育児との両立ができない時は悔しいのですが、だからって仕事を辞めたいとは思わない。それなら家事をサボって調節しようと思う方なので、本当に家ではダメ人間です(笑)。

 

ー田丸さんにとって働くことは大きな意味を持つように感じるのですが、どんな意味を持つのでしょうか?

もちろん収入を得るためという意味合いもありますが、わざわざで働くことで「自分一人ではできないことができている」という実感があるんです。わざわざはチームで働くことを大事にしている会社で、私自身、周りの人に支えてもらって乗り越えられた経験をたくさんさせてもらいました。私も仕事を通じて、他の人に貢献できるようになりたい。そんな気持ちが強くあるから、頑張りたい、続けたいって思うんです。
もちろん、たまに仕事で落ち込むこともあります。例えばキツめのクレームが入った時には凹むこともありますが、一緒に働いているスタッフさんがフォローしてくれたり、困った時に相談できる上司もいるのですぐに回復できます。人間関係にすごく恵まれているので、どんなことも乗り越えられるように思うんですよね。わざわざのスタッフの皆さんが、私の心の支えになっているんです。

「誰かの幸せ」に向かって、会社全体が変化する

ーわざわざで働くうちに、「仕事」に対する意識も変わったのではないでしょうか。

変わりましたね。わざわざに入る前は自分のことだけで精一杯で、「周りの人のために」と意識したことがあまりありませんでした。でも、​​わざわざではその視点がないと仕事がうまく回りません。会社全体の変化が大きいので、人と協力するシーンがとにかく多いんです。「周りと協力して実現することの大切さ」は、わざわざで働いてから実感するようになりましたね

ーそれについて、特に印象的だったエピソードはありますか?

数年前にオンラインショップのイベントで、福袋ならぬ「福箱」という企画が急遽決まったんです。事前に計画されていた企画ではなかったので、蓋を開けてみたら大量の数を梱包・発送しなくてはいけなくて、どう考えても時間内に間に合いそうにない状況でした。だけどその時、おとどけ部以外のスタッフも集まって、一丸となって福箱を作ってくれたんですよ。そして、ギリギリなんとか達成できたんです。

「自分の仕事は終わったので帰ります」って言うこともできたはずなんですけどわざわざの人は、みんながみんなのことを考えて動いている。そんなふうに助けてもらった経験がすごく印象に残っていて、私自身も「人のために動ける人になりたい」と強く思うようになりました。ただ正直なことを言うと、そこまでギリギリにならないように、事前に計画立てて業務ができたらすごくありがたいんですけどね(笑)。

ーそれは心に残りますね。ちなみに田丸さんから見て、わざわざに合う人・合わない人ってどんな人だと思いますか?

わざわざに合うのは、視野が広い人でしょうか。先ほども話したように、自分のことだけを考えるのではなく、全体を見渡してみんなと繋がりながら働ける人が向いているように思います。あとは変化の大きい会社なので、イレギュラーなことにも臨機応変に対応できる人が向いているかもしれないですね。

逆に言えば「個々で仕事をしたい」人は難しいかもしれません。わざわざには部署が複数あって分かれているのですが、部署を超えたコミュニケーションがたくさん発生するんです。会社全体の連絡はLINEで行うのですが、そこでのやりとりもすごく多い。会社のいろんな人とコミュニケーションを取ることが必須になってくるので、自分だけできっちり仕事したい人にはちょっと難しく感じるかもしれません。だけどそんなふうにして「一人ではできない仕事」を成し遂げている会社なのだと思います。

ー最後に、わざわざを一言で表すならどんな会社でしょうか?

「未来の実現のために、努力を惜しまない会社」でしょうか。先ほどの「福箱」の話もそうでしたけど、「難しいかも?」ということもすごい努力をして実現しちゃう。全力で仕事に取り組んでいる人ばかりなので尊敬できるし、自分もそうありたいなと日々思います。

ー素敵な言葉ですね。「未来の実現」ということですが、わざわざが実現しようとする「未来」って、田丸さんから見てどんなものだと思いますか?

会社としてのスピリットが「全ては誰かの幸せのために」なのですが、まさにそれだと思います。「誰かの幸せ」に向かって、会社全体が変化や成長を遂げている。「誰かの幸せ」を実現させるために全力で努力をしている会社だと思いますね。

土門蘭

文筆家。1985年広島県生まれ、京都在住。小説・短歌などの文芸作品や、インタビュー記事の執筆を行う。著書に『100年後あなたもわたしもいない日に』(寺田マユミ氏との共著)、『経営者の孤独。』、『戦争と五人の女』、『そもそも交換日記』(桜林直子氏との共著)がある。2023年4月には、2年間の自身のカウンセリングの記録を綴ったエッセイ『死ぬまで生きる日記』を上梓。同作品で第一回「生きる本大賞」受賞。

土門蘭の記事をもっと見る

特集