今日はいつもの料理指南とはちょっと趣向を変えて、土鍋を使ってふっくらとご飯を炊く方法を伝授します。
直火と釜で炊くごはんといえば「始めちょろちょろ中ぱっぱ〜」なんて言葉もあり、土鍋で炊くのはなんだか難しそうに思われるかもしれません。ですが、土鍋ごはんは一度手順を覚えてしまえばとっても簡単!
ボタンひとつの炊飯器に手軽さでは叶いませんが、実際に火にかける時間も10分ほどと短く済むのもよいところ。粒が立ってふっくらと炊きあがるおいしさは、土鍋ならではの味わいです。
用意するもの
- 土鍋
- お米 1cupに対して水は1cup
(鍋のサイズに合わせて分量を調整ください)
土鍋でごはんを炊くときのポイントは、
1.浸水をしっかりする
2.米と水の分量を計る
3.冷たい水で炊く
4.むらし時間は大切に
これさえ守れば、ふっくらと炊きあがるはずです!
お米は1合、2合という独特の分量の呼び方がありますが、水と米の分量が1:1であれば大丈夫です。新米時は水分が少なくなっているため、若干水を増やす必要があります(1:1.1~1.2)が、それ以外は1:1と覚えてください。
計量するものはコップでもマグカップでなんでも大丈夫です。今回はボデガのグラスで計量しています。ボデガだと大体1.2合分ほどになります。
続いて、お米を研ぎます。冷たい水で炊いた方がおいしくなるそうです。水の温度が低いと、米に吸収されるのがゆっくり穏やかになります。火にかけた時に温度があがるのに時間がかかり、米がふっくらと炊けるのがおいしくなると言われています。
3回ほどお米を研いだら、しっかりと水気を切ります。
続いて、研いだお米を水に浸しておきます。この時に冷たい水を使うのがおすすめです。朝や夜に研いでおいて、そのまま冷蔵庫で保管しておくというのもおすすめですよ。
最低20分から30分は浸水させたいですね。
透明感のあったお米が次第に白く粒々とした様子に
浸水が完了したら、いよいよ炊飯開始です。
沸騰するまでは、強火でOKです。噴きこぼれるのが心配な場合は、蓋を開けておいて沸騰したら蓋をするでも大丈夫ですよ。
そして、火を弱火にしてください。10分間弱火で炊きましょう。ここはタイマーできっちり計った方が楽ですね。タイマーで計るのが面倒な方は、時々蓋を開けて様子をみるのも大丈夫です。水が綺麗になくなったらOKです。
10分たったら、蓋を取らずにまた10分むらしましょう。ここは蓋を開けてはいけません。しっかりじっくり蒸らすのがおいしくなるポイントです。
10分経ったら、、
炊けた様子を見るこの瞬間がたまりません。
一粒一粒がしっかりと立っています。
お米が炊けたら、混ぜてしまいたいところですが、実は鍋の際のご飯より、ど真ん中が一番おいしく炊けています。混ぜる前に濡らしたしゃもじでさくっと、真ん中の部分を取り分けて食べるのもおすすめです。
割烹料理店などではこのように一口分を取り分けて食べさせてくれてから、混ぜて提供されていますね。家でやってみると、案外味の違いがわかったりして、盛り上がるのでおすすめです。
いただきます!
今回使用した土鍋は、長野県の陶芸家・戸津圭一郎さんの「ご飯炊き土鍋」でした。冬のお鍋シーズンにはもちろんの事、お米も美味しく、しかも短時間で炊く事ができるので1年を通して活躍します。
ご飯炊きもできるように土鍋の縁が立ち上がっており、吹きこぼれないように設計されています。またご飯だけでなくお鍋にも使えるようなデザインですので、使い勝手がとてもよいです。
戸津さんに試作を繰り返していただき、今ではわざわざで長年取り扱っている定番商品となりました。生産量が限られており、入荷はまちまち。見つけた際はぜひお見逃しなく!