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最初から最後まで、自分たちの手で。raregemのものづくり

最初から最後まで、自分たちの手で。raregemのものづくり

2025年秋、わざわざに新入荷したraregem(レアジェム)のバッグ。わざわざではお馴染みのclassicoの高橋さんの紹介を経て、わざわざ代表の平田がいたく気に入って取り扱いスタートとなりました。

レアジェムの代表的なバッグであるCOAL BAG(コールバッグ)はシンプルな見た目ゆえ、よくあるトートバッグに見えます。でもひとたび触れてみると「これは只者じゃない」とわかるほどの頑丈な作り。これはひとえに「丈夫とはこういうことだよね」と、ひとつずつ選択を重ねてきたraregemだから作れたものでした。

実のところ使用している生地やミシンの廃盤が決まっているそうで、今の日本でものづくりをする厳しさを深く考えさせられました。そして、だからこそわざわざは国産製品の作り手の方々をこれからも支え続けたいと改めて感じました。

  • 撮影:若菜紘之

COALBAGができるまで

raregem 西條賢さん

raregemの代表・西條賢さんは元々、設計事務所で設計の仕事をしていました。続けていくうちに、図面があっても作り手次第で完成形が変わることにもどかしさを感じ、最後まで自分で作りたい思いが強まった賢さんは木工の勉強を開始しました。自分で設計して、自分で作る。そうやって家具職人としての道を歩み始めたのです。

家具を作る中で、道具を入れられる丈夫なバッグが欲しくなった賢さん。アパレルの知識を持つ奥さんの亜紀さんや、かつてオートクチュールのブランドでお針子さんをしていた叔母さんの力を借りて、自分たちでノコギリもカンナも入る大容量バッグを作ってみることにしました。

試行錯誤の末、丈夫な帆布で作ってみたところ良い仕上がりに。これが代表作、COAL BAGの原点です。これをもっと小さくして、みんなが使えるサイズにするのはどうだろうか?ということでraregemとしてのバッグ作りがスタートしたのでした。

シンプルで飾り気がなく、パッと見ただけではよくあるトートバッグかもしれません。でも、厚みや作りを見れば一目瞭然。「ただのバッグじゃない」と感じさせるものがあります。

どこまでも手作り、どこまでも丁寧。

2025年12月。西條さんご夫婦とスタッフ数名で営むraregemのアトリエにお邪魔させていただき、作っている様子を見学してきました。至る所に合理的な工夫がされ、手数を減らした分、丁寧な縫製をされているのが印象的でした。

お話を伺っていて特に驚いたのが特注品の生地です。岡山県倉敷市で織られた、希少なシャトル織機による4号帆布を用いているのですが、幅を指定することで裁断の手数を減らしています。さらに生地の端には紺色のステッチを入れてもらい、それをそのまま縫製時のガイドとして活用していました。

バッグの幅に合わせて織ってあります。

紺色のステッチを目印にすることで、毎回生地に印を付ける手間を省略。

厚手の生地を縫えるミシンは、さらに改良して扱いやすいように工夫しています。

縫製は分業せず、一人が最初から最後までを縫い上げます。そのため作れるのは一人につき1日5個が精一杯です。生地の帆布はデニム3枚重ねかと思うほどに超厚手で、タコ糸かと思うほどに太い糸を使います。ミシンといえども、まるで手で運針するかのようにゆっくりと縫い合わせていました。

設計から材料調達、そして仕上げまで。設計事務所にいた頃から抱いていた「最初から最後まで自分の手で作りたい」という思いを、ずっと貫き通しています。

raregemのバッグには、作り手のよさがにじみ出ています。それだけ丁寧に作られていて、惚れ惚れするような仕上がりなのです。この完成度の高さは、ひとえにデザインありきではなく、「工具が入る丈夫なバッグが欲しい」という目的を果たすために作られているからこそのように感じます。

工具を入れたいね、じゃあ丈夫にしよう。倉敷の4号帆布がよさそうだ。一人で作るのは大変だから幅に合わせて布を織ってもらおう。ミシンも生地の厚みに合わせて調整しよう。賢さんや亜紀さんのお話を伺っていると、目的のためによりよい選択をひとつずつ重ねてこられた足跡が見えてくるようでした。そしてその着地点がコールバッグであり、見事に丈夫さを体現しています。

raregem 西條亜紀さん

日本のものづくりの厳しさと現実

raregemは手間暇をかけてこんなにも素晴らしいバッグを生産していますが、実は帆布もミシンも針も、廃盤が決まっています。シャトル織機で作る帆布は今では希少で、すぐに代わりが見つかるようなものではないのです。

現行モデルのCOAL BAGはいつまで作り続けていけるかわからない状況ではありますが、それでもraregemは、そんな中でも一番いい選択をこれからも重ねていくのでしょう。

日本のものづくりの状況は大変厳しいです。わざわざは国内の様々な工場を見てきたので、後継者不足をはじめ、国内の作り手が抱える問題を強く実感しています。

ものを買うとき、手頃でいいものを選びたくなるのは自然なことだと思います。それはそれで良いのですが、可能な範囲で国産のよい作り手のものを選ぶことも大切だと感じています。その選択は、これからの国産のものづくりをつないでいく力になるはずです。

今、raregemのバッグを手にすること。その特別感や重みもまるごと伝わっていたら何よりです。お迎えくださった皆様、ぜひ長くご愛用くださいね。

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