うつわ展
作家さんたちのうつわ、
一気に揃いました
かねてからご縁のあった境さんご夫妻や角りわ子さん、わざわざ代表の平田が昨年全国各地を巡る中で新しく出会ったえのきだ窯や健太郎窯。このたび、みなさんのうつわが一気にわざわざに届きました。
どうもみなさん昨年はお忙しく、作品が出来上がるのを気長にお待ちしていたら、不思議と完成時期が重なりました。せっかくなので「うつわ展」という形でまとめてご紹介させていただきます。オンラインストアでありながらも、まるでギャラリーに足を運んだときのように、ゆったりと見て回っていただけたら嬉しいです。
今回のうつわ展では、2回に分けて作品を公開してまいります。
前半:7/19(土)~ 境道一、境知子、健太郎窯
後半:7月月末ごろ予定 角りわ子、えのきだ窯
ずっと器を作っていたい
境道一さん・知子さんご夫妻
十数年前、長野に住んでいた頃からご縁のある境さんご夫妻。お二人とも「うつわを作るのが好き」という気持ちが伝わってくる作り手です。

境道一さん・知子さん
知子さんはろくろを蹴って回転させながら形作っていく「蹴ろくろ(けろくろ)」で成形し、薪窯で焼き上げるスタイルが中心です。同じ形のものも繰り返し作り続けていて、好きが長く続くタイプなのだろうと感じています。体力的な大変さを感じる年齢になっても、器作りが続けられるような体制を整えながら、朝から晩まで器に向き合う日々を過ごされています。

茶壷やプレートをはじめ、様々なうつわが届きました
道一さんは「新しいこと」に挑むのが好きな作家さんです。今回のうつわ展では、マンガン釉という新しい取り組みの器も届けてくれました。自宅の広い庭で育てているミモザの枝を集めて作ったミモザ釉も印象的です。道一さんの作品で一番人気の織部は、工夫を重ねて生み出された賜物。マットな風合いは道一さんならではで、何度も何度も失敗を繰り返しながら挑み続けた結果と思うと見とれてしまいます。

道一さんの織部焼。いわゆる織部焼の艶やかさを思うと、この風合いは独特で新鮮です
おふたりともタイプは違えど、共通するのは「作陶が好き」ということ。ご夫妻ともに、日々コツコツと作り続けています。香川に移住されて5年ほど経ちますが、観光よりも器作りがしたいからと、香川名物のうどんや骨付鳥を食べに出かける暇もないそうです。やっぱり作る時間が何より楽しいんだな、と境さんご夫妻らしさを改めて感じました。
あえて均一を目指す
健太郎窯
唐津といえば現代でも薪窯が多用されている焼き物の産地です。「唐津焼」とひとことで言っても、土も釉薬も人によってまったく違い、仕上がりの揺らぎも大きいのが特徴です。唐津の土、唐津の釉薬、薪窯。この3つが揃えば唐津焼と言えるので、例えば「常滑焼といえば急須」というような目立った特産品があるわけではないのです。自由度の高さが、唐津にはあります。

そんな中で健太郎窯は珍しい存在です。型をきちんと決めて、薪窯でもぶれない、個体差のないうつわを作り続けています。自然に任せるのは力不足、プロは均一なものを出すものだという考え方に基づいて、唐津焼という揺らぎの多い焼き物の中で、あえて揃えにいっています。土や釉薬のテストも徹底して行い、安定したものづくりを続けています。
見た目はきっちりしていながら、釉薬の流れや土の表情からは唐津らしさを存分に感じます。小皿がきれいに重なる姿や、つるんとした仕上がりの美しさは、食卓でも馴染みやすく使いやすいです。平田がすっかり惚れ込んで、わざわざでの取り扱いに至りました。
角りわ子・えのきだ窯
会期後半をお待ちくださいませ。