メーカーと協働するものづくり
- 執筆:わざわざ編集部
- 撮影:若菜紘之
例えば、わざわざの「ザンシンバッグ」は長野県の靴下メーカー・タイコーの工場に余ったナイロン糸だけで作っています。
わざわざのウール靴下製作で長年お世話になっているタイコーから「大量のナイロンの余り糸が問題となっている」と相談を受けたのがきっかけです。
ナイロン糸は靴下の強度を上げるために少量しか使用しませんが、様々な靴下に合わせるために沢山の種類の糸を持っていなければなりません。それが溜まりに溜まったのを、使うことになったのです。
ナイロン糸の伸縮性を活かしながら、靴下の生産工程を活かした、縫い目のないバッグを設計しました。一番難しかったのは「余った糸をどう組み合わせて効率よく生産しながら、皆様にお届けできるか?」でした。余った糸は色も量もそれぞれです。廃棄したほうが本当はずっと簡単なのです。
だけど、もったいない!活かしたい!とタイコーとの協業がスタートしたのです。
そしてタイコーの職人さんと相談しながらしくみを作りました。数ヶ月に1回長野の工場に伺い、糸と色を組み合わせる工程をわざわざが行っています。職人さんは色合わせに悩むことなく、そのまま機械に糸をかけられ生産に集中することができます。
余り糸で作るザンシンバッグの色柄は、1つずつ異なります。様々なお客様を思い浮かべながら、色の組合わせをひとつずつ考えています。
下記のザンシンバッグは本当に少なくなった糸巻きを利用して生産ができるか試験的に作ったものですが、糸のかけ変えの手間がすごいため、量産は難しかったです。でも最後まで使い切る!の精神を実験しながらものづくりに挑んでいます。
100%余りもので作ったザンシンバッグ。お使いいただけたら幸いです!
かわいくて使いやすい!ザンシンバッグ
そんなザンシンバッグの特徴は「耐久性」と「収納力」ですが、そんなことより、かわいくないですか???めっちゃかわいい〜!!
色が豊富でもうめちゃくちゃかわいい...
複数持って服に合わせて色を選ぶのが楽しいんです!!
中身が見えない陳列の姿さえ、かわいい...
価格が手頃で丈夫なのも嬉しい。
ナイロン糸は摩擦に強く伸縮性が高いためよく伸びて、物がどんどん入ります。そして、靴下を編む時に用いる「ホールガーメント製法」の技術を駆使しており、筒状に編むため継ぎ目がなく、たくさん物を詰め込んでも破れにくい作りとなっています。
Lはランドリーバッグとしても洗濯物をたっぷり詰め込めるサイズ感。Lサイズで直売所に買い物に行ってみましたが、さすがに入りすぎて重くて辛かったです笑。
実店舗にお買い物にいらしたお客様が、お買い物バッグとして、普段使いのバッグとして、ザンシンバッグを持って来てくださることが増えてきました。
中には、その場でザンシンバッグを購入して他に購入した商品を入れてお持ち帰りになるお客様も。そんなシーンを目にすると、本当に嬉しく思います。
大量の余り糸の問題をきっかけに作り始めたわざわざのザンシンバッグ。作り方も使いやすさも、気に入っていただけたら嬉しいです。