日々の糧になりたい、だから普通のパンを焼く。
- 執筆:わざわざ編集部
- 撮影:若菜紘之
パンはお菓子ではなく食事として食べてもらえたら嬉しい。薪窯を作ったのをきっかけに、大きなカンパーニュを焼くことを一番の仕事にしたいと、パンを2種類に絞り込んだのが2012年7月です。それ以来、毎日食べる日々の糧になるのは食事用のパンだけというポリシーで、お客様の健康を損なうことがない健康的なパンを目指しています。
わざわざでは2種類の食事パンと、季節限定のパン、それと数種類のお菓子を焼いています。毎日のように食べたくなる食事パンはきっと、派手な美味しさではない普通の味。お菓子も、地元で手に入る最良の材料を選んでとっておきのふつうのお菓子を焼いています。
20時間という超長時間発酵で仕上げている角食。生地の目がつまっていて、もっちりとした食感です。焼き型に国産の圧搾式の菜種油を塗って焼き上げるので、皮が香ばしく仕上がっています。
みまきカンパーニュの材料は小麦粉と塩と水だけ。自家製小麦酵母でじっくりと発酵させた生地を薪窯で焼いています。「みまき」とは実店舗のある御牧原の地名のこと。口当たりも軽く、食べやすいカンパーニュです。
季節のパンは「くるみとレーズンのカンパーニュ」。定番のみまきカンパーニュと同じ生地を使用し、石窯でひとつひとつ焼き上げています。レーズンの優しい甘さとくるみの香り、食感をお楽しみください。
パンの種類を減らしたとき、どんどんお客様が減っていきました。それでも健康的なパンを作ることに意義があると信じ、1に最大限おいしいパンを作る、2に健康的なものを作る、3にそれを伝え続ける。この想いを伝え続けながらパンを販売してきた結果、今があります。会社全体でパンへの想いを共有して、こうやってわざわざという会社ができています。
わざわざのパン作りで大事にしていることは、毎日食べても飽きないパンを、健康的な素材で焼いて、適正な価格で売るということだけ。おうちでこの味わいを楽しんでいただけたら嬉しいです。