東屋
日本の素晴らしさを、再発見。
国内の手工業者と日用品を制作している東屋(あづまや)。
日本の素材と技術を活かし、細部にまでこだわったクオリティの高い商品を生み出している東屋(あづまや)。東屋の商品は改めて日本の技術の素晴らしさを伝えてくれると共に、現代の生活に 違和感なくとけ込み、時が経つにつれ味わい深くなる商品ばかりです。デザイナーの猿山修さんとコラボレーションした作品群も魅力的で、デザインと様式美が溶け込んだ、どれも愛着を持って末永く使えるような、商品を作っています。
東屋は美しい
美しい人であったらきっと背筋が伸びている。美しい人であればきっと笑顔が素敵であろう。美しい人は言葉も美しく、穏やかな仕草をするのだろう。美しい人という言葉は、ただの顔の造作がよい人を指す言葉では、きっとない。東屋と聞いてまずわたしが思い浮かぶのは「美しいものを作る会社」だ。美しいものが美しいのは確かに理由があって、人と同じく、ただ見た目が美しいということだけでは美しいとは限らない。
ものには笑顔も言葉もないが、美しいものは存在する。それは使う人のことを考え、作り手のことを考え、地球のことを考え、そうやってデザイン・用途・ものが関わる全てのことを包括して考えられたもののみに与えられる輝きであろう。そういう会社が東屋である。最初はものとしての輝きだけがそれを表していると勘違いしていたが、中の人に会うたびに、取り組みや仕事の仕方を聞くたびに、美しい会社だなと思うようになっていった。
揺るがない、ものづくり
例えば、東屋の商品は全て自然素材でできている。土に還るもの(鉄・木・土・紙・漆など)で作られており、接着剤なども全く使わない。99%の商品梱包もビニールやプラスチックを使わない。それが当たり前のことだとして、特にそれを謳ってもいない。だから、わたしはここでそれを敢えて言いたい。
梱包まで全て自然に還るもの
例えば、東屋の中の人は、人の会話を遮らない。MTGでも一緒に食事をしても、みんながそれぞれの会話の終わりを待って話し始める。わたしはそれがとても好きだ。穏やかで且つ品がある。わたしもそういう人でありたいと尊敬の念が沸き起こった。
東屋の熊田社長(真ん中)と中澤さん。いつもお世話になっております!
例えば、東屋のものづくりは、商品の隅々まで理由がある。材料・工程・サイズ・用途・デザイン、どれ一つとっても妥協がない。妥協がない作業は時間がかかり一筋縄でいくものではないが、定番とはそういうものだと中の人は笑う。
そういうものづくりをしてできた製品に憧れがある。自分ではできなかった細部まで妥協のないものづくりにもっと関わりたい。今、東屋と一緒にものづくりに取り組み始めた。会社の中を知ってますます好きになったのが、わたしの中の東屋という会社である。
- 執筆:平田はる香
- 撮影:若菜紘之
- 最終更新日:2021.03.03